序章
 
人が生きる上において、不都合は確実に生じるものだ。
 
戦闘実験プログラムに参加させた一人を追跡する事となった。
こちらの撒いた種ではあったが、不都合により彼女自身がプログラム進行に影響を及ぼすと判断した。
その行動内容が戦闘実験において幾ばくかの貢献はあっただろうが、仕方が無い。
彼女は今、自身の無力さを知り絶望しているだろう。
戦闘訓練と称した処刑行動が行なわれ、情報を隠匿し物事は進む。
何も問題は無い。
 
所詮、此処は我々が作った箱庭なのだ。
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